ただの乾燥じゃなかった! 密かに忍び寄る「かかと水虫」の恐怖

体験談

かかとが粉を吹いたようにガザガサになっていて保湿してもなかなか治らない。かかとの皮がめくれ上がってきてミュールを履くのが恥ずかしい……。こういった症状は「かかとの水虫」にかかっている可能性があります。

こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を、医師がお答えしていきます。

今回は「かかとの水虫」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。

かかとがガサガサ…乾燥と間違えがちな「かかと水虫」の再発はどう防ぐ?

恵美さん(39歳女性)、会社員の方からご質問をいただきました。

この前、人生初の水虫になってしまって大変な思いをしたんです。
水虫なんて中年のオジサマがなるものだとばっかり思い込んでいたんですが、女性でも水虫になることがあるんですね。ただ私の場合は、指の間がかゆくてジュクジュクして赤くなるというような抱いていたイメージとは全然違い、“かかと”に出来る水虫だったんです。
最初の頃は、かかとがなんだかガサガサしてきたのですが、かゆみや炎症などの症状もなかったので、なんだか冬でもないのに乾燥してるなー、としか思っていませんでした。寝る前に保湿クリームを塗って治ると思っていたのですが、いくら保湿しても一向に良くならなくて……。
しばらく経つと今度はアカギレのようにかかとがひび割れてきたので、これはおかしい!とやっと異変に気付き、皮膚科へ行ったんです。
そうしたらまさかの水虫の診断。抗菌剤を処方してもらい、何とかそれ以上の悪化もなく改善したのですが、いまだに再発が怖くて仕方がありません。共用施設にあるスリッパを履くのも怖いし、会社での勤務中ずっと同じ靴を長時間履きっぱなしなので、蒸れてるんじゃないか、また水虫の菌が繁殖しているんじゃないかと思うと不安で不安で! 何か再発を防ぐ良い方法があれば知りたいです。

ご質問ありがとうございます。
かかと水虫は、確かに乾燥やアカギレなどと間違いやすく、症状を見逃して間違ったケアをしてしまいがちなので注意が必要です。
今回は、かかとの水虫の原因や予防、対策方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

かかとの水虫は白癬菌が角質層へ浸透することが原因

かかとの水虫は、カビの一種である「白癬菌(はくせんきん)」が、皮膚の最も外側の角質層に感染して起こります。
「白癬菌」の感染による症状には、ジクジクと赤くかぶれ、かゆみが強く指の間に出来るもの、足の裏や側面にポツポツとたくさんの水ぶくれが出来るもの、足の裏全体の皮が分厚くなって、かかとの部分にひび割れを生じたりするものの3つがあります。
いわゆる「かかと水虫」はこの3つめのタイプで、他の2種と比べ、かゆみを感じることは少なく、ひび割れなどの症状が強く出ることもあります。放置すると、さらに治りにくい爪の水虫を合併したり、体の他の部位に広がることもあるため注意が必要です。こうした症状が疑われる場合は、皮膚科で治療を受けたり、水虫用の市販薬を塗布するようにしましょう。

東洋医学では、体の余分な「熱」を取り除いて症状を緩和したり、体を潤して栄養を与える漢方薬で免疫力を高めることがかかとの水虫への対処法になります。

次の章では、このような「かかとの水虫」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

かかとの水虫の予防&対処法3選

1.足を洗って常に清潔にしましょう

かかと水虫の予防には、常に足を清潔に保つことが一番です。帰宅後、靴を脱いだらすぐにシャワーで足の裏や指の間などに泡立てた石鹸をつけ、丁寧に洗いましょう。
仮に、共用のスリッパや菌の付着したマットなどに足が触れていたとしても、早めに洗い流すことで感染を防ぐことができます。洗った後は、清潔なタオルでしっかりと指の間まで丁寧に水分を拭き取り、乾かします。
また、浴室にあるバスマットなどに菌が繁殖することもあるため、こまめに洗濯してよく乾かし、頻繁に取り替えることも大切です。

2.足が蒸れる状態を避けましょう

かかと水虫の原因になる白癬菌は、高温多湿の環境を好むカビの一種です。感染を防ぐためには、日常の中で出来るだけ足が蒸れる環境を避けるようにしましょう。
例えば、雨が降って靴に水分が染み込んでしまったら靴を脱いでしっかり乾かすこと、夏の暑い時期に汗をかいたまま長時間靴を履かないこと、そして、お気に入りの靴であっても毎日連続して履かないことが大切です。
長時間同じ靴を吐いたり、靴が湿っていると感じる時には、しっかり乾燥させ、清潔に保つようにしてください。
靴選びの際にも、出来るだけ通気性がよい靴を選ぶようにすると良いでしょう。

3.慌てて軽石で擦ったり保湿ケアをしないこと

かかとがガサガサになってひび割れてくるといったかかと水虫の症状は、冬に起きがちな乾燥肌やあかぎれなどの症状と勘違いしやすいものです。
乾燥を改善しようと保湿クリームなどをたっぷり塗ったり、浸透をよくしようと靴下を履いて寝たりしてしまうと、高温多湿の環境で白癬菌がさらに増殖してしまう可能性があります。
また、かかとの皮むけを処理するために軽石などでこすることも、角質の表面についた微罪な傷から菌が皮膚に侵入しやすくなってしまう原因になります。
かゆみがないため見分けがつきづらいですが、通常の乾燥による症状と少し違う、という違和感がある場合は悪化させる前に皮膚科で診断をしてもらうようにしましょう。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

かかとの水虫を改善するために、病院での治療や市販薬の塗布などの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、温清飲(ウンセイイン)です。患部が乾燥して、粉がふいたようになって皮むけする方の、体内の血液の巡りを良くして体を温め、症状を改善する効果があります。
また、かかとの水虫に加えて足指の間が赤く湿潤し、かゆみの症状が強い方には、皮膚の赤みや熱感を発散し、症状を抑える効果のある消風散(ショウフウサン)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
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足指を清潔に保ち、環境を整えて感染を防ぎましょう

今回は、かかとの水虫に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。
かかと水虫の予防や対策としては、帰宅後の足洗いを習慣づけて常に足指を清潔に保つこと、水虫の原因となる白癬菌の好む高温多湿な環境をなるべく作らないようにすることが大切です。
もし通常の乾燥肌による症状とは違う違和感を感じた場合は、早めに皮膚科で治療を受けるようにしましょう。
また、こうした気になる水虫の症状改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

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