遺産争いのストレスで膀胱炎に…話し合いの時に限って症状が悪化!

体験談

つらいことがあって憂うつな気分の時に限って頻繁に尿意を催してしまう。ストレスを感じると排尿時に下腹部の痛みや違和感が起こる……。

こうした自分ではどうにもならないつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を、医師がお答えしていきます。

今回は「ストレスがきっかけの膀胱炎」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。 

排尿時の違和感と痛み…ストレスを感じるたびに強くなるのはなぜ?

光恵さん(56歳女性)、主婦の方からご質問をいただきました。

3ヶ月ほど前に父が亡くなり、親族で集まる機会が増えたのですが、なにかと気苦労が絶えない日々を送っています。特に私は4人兄弟の年の離れた末っ子で、父から可愛がられて育ったせいか、大好きな父が亡くなったことが一番のショックで、いまだに立ち直れていません。
それなのに、兄や姉たちが膝を突き合わせて遺産がどうとか、土地の相続がどうのといった話ばかりしているので、会話を聞いているだけでも、悲しさとストレスでどうにかなりそうです。
先日も、兄と姉の言い争いがエスカレートし、どんどん時間が経つうちに、妙に体がカーッとのぼせたようになってきたんです。随分前から尿意を催していたにも関わらず我慢してしまっていたので中座してお手洗いに行ったんです。そうしたら、排尿時に妙な痺れがあり、なんだか尿を出し切れていないような変な感覚もあって……。
その後も話し合いのたびに尿意を我慢することが増え、たいして水分を摂ってもいないのに頻繁に尿意を催すようになったり、排尿時にツーンとした痛みまで走るようになってきてしまったんです。兄の家でみんなで集まるようになって以来、普段の日常生活でも症状が出るようになり、どんどん症状が強くなっている気がします。今後も集まりは頻繁にあるので、せめてこの症状だけは改善させたいです。何か良い方法はないでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
ストレスが原因の不調はさまざまありますが、膀胱炎もそのひとつです。
今回は、ストレスがきっかけで膀胱炎が起こる原因や改善方法について、詳しくお伝えしていきましょう。

ストレスがきっかけの膀胱炎はホルモンの乱れや免疫力低下が原因

膀胱炎とは、膀胱粘膜に細菌感染などによる炎症が起き、膀胱の働きに支障が出る病気ですが、精神的なストレスによってホルモンのバランスが乱れることも膀胱炎を発症する原因になります。
ストレスによって免疫力や抵抗力が低下すると、大腸菌などの腸内細菌が膀胱へ侵入して増殖することを防ぐ働きを低下させてしまいます。
またストレスそのものも、膀胱粘膜の機能障害を引き起こし、頻尿・膀胱痛等の膀胱炎症状が起こる原因になるとも考えられています。

東洋医学では、自律神経をつかさどる「肝(かん)」と免疫力に深く関わる「腎(じん)」には密接な関わりがあるとされています。ストレスによって「肝」の働きが乱れると「腎」と「膀胱」がともに弱ってしまうことから、膀胱炎症状が起こると考えられています。

次の章では、このような「ストレスがきっかけの膀胱炎」を改善するための具体的な方法をお伝えしていきましょう。

ストレスがきっかけの膀胱炎に対処するおうちケア3選

1.疲労やストレスを上手に解消すること

過労、寝不足やストレスなどの様々な肉体的・精神的な負担による抵抗力や免疫力の低下は、膀胱の炎症や痛みの症状の悪化の原因になります。ストレスを溜め込まず上手に発散することを心がけ、毎日決まった時間に食事や睡眠をとって規則正しい生活を送るようにしましょう。
特に、ストレスが強く、夜型生活になりがちな方は、心身を健康に保つ脳内物質「セロトニン」の分泌を増やすためにも、1日に1回は太陽の光をしっかり浴びるように心がけてみてください。

2.過度なダイエットをしないようにする

膀胱炎の症状がある時には特に過度なダイエットをしないようにしましょう。無理のあるダイエットを続けることで、過剰なストレスがかかるのはもちろんのこと、体に必要な栄養が摂れなくなり、「血(血液)」の不足から貧血や体の冷えを招いて、膀胱炎症状を悪化させてしまうことにも繋がります。
また、無理なダイエットから栄養不足が起き、基本的な体力が落ちてしまうと、抵抗力や免疫力が弱まる原因にもなります。
日頃から、栄養バランスのとれた食事を3食きちんと摂るように心がけましょう。

3.「関元」のツボを温め、押してみましょう

様々な膀胱炎対策のケアをしても症状がなかなか改善しない、という時には、ツボ押しがオススメです。特に、腹部にある「関元(かんげん)」というツボは、泌尿器系や婦人科系のトラブルに万能なツボと言われています。

◎関元(かんげん)
場所:へそから指3本分下の位置にある腹部のツボ。
仰向けに横になり、親指に力を入れてゆっくり息を吐きながら5秒ほど押しましょう。
また、関元を温めることで、子宮や膀胱などの骨盤内にある臓器のうっ血をとり、機能を回復させてくれる効果があると言われています。膀胱炎の症状がつらい時や、お腹に冷えを感じる時は、関元を温めてみましょう。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

ストレスがきっかけの膀胱炎の症状を改善するために、市販薬や処方薬の服用などの選択肢に加えて、根本的な改善を目的としている漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方に適した漢方薬は、加味逍遙散(カミショウヨウサン)です。ストレスから頻繁に尿意を催すなどの症状がある方の、体内の余分な「熱」を発散し、「気(生命エネルギー)」を、巡らせて症状を和らげる効果があります。
また、イライラ感が強く、排尿痛や陰部のかゆみなどもある方には、炎症を抑えて排尿を促し、症状を改善する効果のある竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、ぜひチェックしてみてください。

肉体的・精神的負担を避けて心身の健康を保ちましょう

今回は、ストレスがきっかけの膀胱炎に悩む方のためのセルフケアや漢方薬をご紹介してきました。症状の改善のためには、肉体的・精神的な負担を避け、ストレスを溜め込まないようにすることが大切です。
また、過度なダイエットはしないようにし、栄養不足による抵抗力や免疫力の低下を招かないようにすることも大切です。
こうした気になる膀胱炎の症状の改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

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