閉経後の膣の痛みでセックスレス。︎ 触られても痛いだけ、なんて言えない!

体験談

久しぶりの性行為で性器から出血してしまった、陰部に触れられるとヒリヒリして強い違和感を感じる……。こうした気になる症状が現れるのは、閉経後(50歳以降)のホルモンの減少によるものかもしれません。

自分ではどうにもならない閉経後の不調やつらい症状の緩和や体質改善には、漢方薬がよく効くことをご存知でしたか? 
「健タメ!」では、読者からの体験談をもとに、お悩みに関する原因や対処法を、医師がお答えしていきます。

今回は「閉経後の性生活による違和感」をテーマに、医師の青木先生にお話を伺ってみました。 

膣の痛みでセックスレス気味…年下夫の浮気が心配です。

美和子さん(52歳女性)、自営業の方からご質問をいただきました。

閉経して1年ほど経ちますが、このところ夫との性行為がつらくて悩んでいます。5歳年下の夫とは10年前に再婚し、夫婦関係はとても良好で仲良く暮らしているのですが、私の体調の変化によって夜の生活だけがうまく行かなくなってしまって……。
性行為自体を全くしたくないわけではないのですが、膣の中がヒリヒリと熱いような痛いような感じで、挿入が痛くて仕方ないんです。挿入どころか指で外陰部に触れられるだけでも擦れるように痛くて。
そうはいっても、あんまり痛い痛いと夫に言うのも気が引けて……。状況を伝えることもできないまま、最近は寝たふりをしたり、誘われても何かと言い訳をしては行為を断ってしまう日が続いています。
私の方は常に貧血気味で体もだるいし、性行為ももういいかな、という気もしているのですが、夫はまだ40代、このまま避け続けて浮気でもされたら…と思うと気が気ではありません。どうしたらこの違和感を解消できるでしょうか?

ご質問ありがとうございます。
閉経するとホルモンの分泌量が大きく変わり、性生活においても様々な変化が現れることがあります。
今回は、閉経後の性生活の違和感の原因や改善方法についてお伝えしていきましょう。

ホルモン減少による膣粘膜の萎縮が違和感の原因

卵巣から分泌される女性ホルモン「エストロゲン」には、子宮内膜の増殖や卵子の成熟を促し、膣内の粘膜に潤いを与えることで内部への細菌の侵入から守る働きがあります。
ところが、更年期から閉経後、次第にこのエストロゲンの分泌が低下していくことで腟の粘膜は萎縮して薄くなっていきます。さらに腟内の粘液が減って乾燥が生じることで、性交の際にこすれて痛みや出血が生じたり、違和感を感じる原因となってしまうのです。

東洋医学では、閉経により生命活動の源となる生殖や泌尿器系の機能にかかわる「腎(じん)」の力が衰えることや、体内の余分な「水(水分)」と熱によって起こる炎症、「血(血液)」の滞りによる「血瘀(けつお)」などによっても隠部に痛みや違和感が生じると考えます。

次の章では、こうした閉経後特有の悩ましい症状に対する具体的な解決方法をお伝えしていきましょう。

性生活の違和感を解消する3つの対処法

1.デリケートゾーン専用ソープの使用

ホルモンの減少によって「自浄作用」が弱まり、デリケートになっている隠部をむやみにこすったりボディ用のソープで洗ったりしていませんか?
ボディ用のソープや浴用石けんはアルカリ性のものが多く、デリケートゾーンを洗うには刺激が強すぎます。膣内のバリア機能を損なわないように適切なpH値に設定されたデリケートゾーン専用のソープを使うようにしましょう。
洗うときは、汚れの溜まりがちな小陰唇と大陰唇の間のヒダや、陰核包皮のポケットを重点的に、こすらず撫でるようなタッチで優しく洗うことが大事です。

2.定期的に性行為をしましょう

性行為の間隔が長く空き過ぎたり、セックスレスの状況が続くことでも膣が萎縮し、柔軟性を失ったり潤いが減ったりする原因のひとつになります。
挿入に痛みを感じるようであれば、潤滑油などもうまく使いながらパートナーとコミュニケーションをとり、定期的に性行為をすることが大事です。
パートナーとの性行為が難しい場合は、膣内の血行をよくするためにご自身の清潔な手指でオイルマッサージをすることもオススメです。
定期的に膣内に触れることで血流をアップし、分泌物を増やすことで膣の萎縮や乾燥を予防しましょう。

3.睡眠と食生活を整える

閉経期のホルモン減少によって膣が萎縮している場合は、日常生活の改善をすることで症状が軽快することもあります。
栄養バランスのとれた食事と良質の睡眠で免疫力を高め、自律神経を整えるようにしましょう。女性ホルモンと似たような働きをしてくれる大豆イソフラボンの摂取や、乾燥を防ぎ、膣内の水分を高めてくれる効果があると言われているビタミンDなどを積極的に摂るようにしてみてください。

◎大豆イソフラボンが含まれる食材
豆腐・湯葉・納豆・きな粉・味噌・豆乳

◎ビタミンDが含まれる食材
イワシ・カレイ・シラス・サケ・干し椎茸・きくらげ

根本的な体質改善には漢方薬が効果的!

性生活での違和感を改善するため、ホルモン療法やレーザー治療を受ける選択肢に加えて、根本的な改善を目的とした漢方薬の服用もオススメです。

特に、今回の相談者様のような症状に悩む方にオススメしたい漢方薬は、四物湯(シモツトウ)です。貧血があり、冷えを強く感じる方の「血虚(けっきょ)」を改善し、隠部の乾燥や、乾燥による炎症を抑えて痛みを改善する効果があります。
また、冷えが強く、外陰部の痛みや下半身にほてりの症状がある方には、「血瘀(けつお)」を改善し、「腎(じん)」を補ってくれる効果のある八味地黄丸(ハチミジオウガン)も良いでしょう。

自分の症状や体質にぴったりマッチした漢方薬を選ぶのは難しいと感じがちですが、「オンラインAI漢方」では、お悩みの症状を元にAIがあなたにぴったりな漢方薬をご案内しています。
自宅にいながら気軽に始められますので、是非チェックしてみてください。

パートナーとのスキンシップを大事にしましょう

今回は閉経後の性生活の違和感に悩む方のためのケア方法や漢方薬をご紹介してきました。
デリケートゾーンを清潔に保ちつつ、パートナーと愛のあるコミュニケーションを育み、いつまでの女性らしいしなやかさを保ち続けられるといいですね。そのためにも、不安やストレスを溜め込まず、ゆったりした日常を送るように心がけてみてください。
こうした閉経後に起こりやすい様々な症状の改善には、漢方薬が大きな効果を発揮した例もたくさんあります。セルフケアを試してもなかなか改善しない場合は、ぜひお近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

関連記事

おすすめ記事