だるい、疲れやすい人に効果的な8つの漢方薬

全身症状

現代人に多い半健康の状態です

ストレスの多い現代では、きわめて日常的な症状です。はげしい労働やスポーツをしたあとでの疲労は、ふつう入浴してぐっすり眠り、じゅうぶんな栄養をとればすぐに治るものです、問題はその疲労がなかなかとれず、それこそ「日常的」に蓄積してしまうケースです。

ほとんどの病気の出発点は、だるい・疲れやすいというところにあります。その裏には、なんらかの病変がしばしばひそんでいるものと考えなくてはなりません。

だるい、疲れやすい人に考えられる病気

微熱がつづいている場合、自覚症状としては、だるさ・疲れやすさというかたちであらわれます。したがって、だるいと感じたらまず検温してみるべきでしょう。

また、遠視・近視・乱視などの視力障害が原因で眼精疲労を起こし、頭重感・肩こりなどとともに、全身の疲れとしてあらわれることもあります。

自律神経失調症やノイローゼ、ヒステリーなどの精神障害で、全身のだるさを訴えることもあります。この場合は、それ以前になんらかの心理的ストレスがあり、全身状態は訴えのわりに良好です。

貧血症も考えがまとまらない、むやみに眠いといった症状とともに、だるさ・疲れが継続します。めまい・動悸・肩こり・発熱・手足の冷えなど、全身的に症状があらわれるから検査が必要です。

低血圧症の場合は、もともと無力性体質で、疲れやすいのが体質のようなものですが、根気がなく寝起きがわるく、気候にも影響をうけやすいです。

肝炎も、まず食欲不振とともに全身のだるさを訴えるし、腎炎も全身のだるさだけで経過していて、検尿によって発見されることもあります。

糖尿病も、口渇、多尿という症状の前にだるさが先行するし、高血圧症などで心不全状態を起こしたときも、まずだるさがやってきます。あるいは糖尿病のくすりを服んで、低血糖を起こした場合、高血圧症の降圧剤で血圧が下がりすぎた場合も、全身がだるくなるものであります。

そのほか、慢性の胃腸病、老人性の結核性疾患、あらゆる悪性腫瘍(あくせいしゅよう)なども、だるさが初発症状としてあらわれることが多いです。

しかし、社会生活のストレスによるだるさ・疲れ やすさが、現代では最も多いのではないでしょうか。生活習慣の不合理や不摂生による、心因的なものです。よく「疲れやすいから病院で精密検査をしてもらったがなんにも異常はないと診断された」という話を聞きますが、これがいわゆる「半健康 」の状態なのです。

漢方が最も得意な分野です

病変がひそんでいる場合は、原病治療が優先しますが、現代医学では対応のしようがありません(せいぜいビタミン剤を処方してくれる程度)。半健康状態こそ、漢方が最も得意とする分野です。こうした疲労状態を、漢方では虚労(きょろう)といいますが、病人の総合的分析のうえに立って全体像をとらえ、たんなる生理的機能のゆがみだけでなく、精神状態のいびつさまで正すからです。

だるい、疲れやすいときの漢方薬

桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)

神経過敏で、興奮しやすく下半身が冷えて、上半身に熱感をおぼえる人に。この処方はインポテンツなどにも用いられるが、とくに竜骨という生薬が神経を静める作用を持っています。竜骨といっても、想像上の動物であるドラゴンの骨というわけではなく、マンモスなどの氷河期以前の中世層の動物が土中に埋没して化石化したものです。牡蛎はカキ(貝)の殼で、しばしば竜骨と抱きあわせて用いられますが、生薬といっても草根木皮ばかりではなく、鉱物質のものも使うという好例といえます。

小建中湯(しょうけんちゅうとう)

皮下脂肪に乏しく、体力の弱いものに用います。ことに虚弱体質の子どもによいです。

八味丸(はちみがん)

老人で、下半身の力が弱く、足・腰が疲れ、あるいは痛むものに。なお、この薬方は附子剤(前述」参照)で、最近マスコミによくとりあげられますが、若い人には向きません。

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

胃アトニーで、疲れると頭痛・肩こり・めまい・嘔吐がある人に効きます。食事をすると、だるくて気力がなくなる人にもよいです。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

手足がだるく、食事に味がなく、少しでも多く食べると眠くなってくる人に。

防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)

俗にいう水ぶとりで、筋肉がやわらかく、肥満して、夏はひどく汗をかく人に。

十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)

貧血の傾向にある全身衰弱の人に用います。大病後、体力が回復しない人によいです。

酸棗仁湯(さんそうにんとう)

疲れがひどく、そのために眠れないもの、あるいは逆にむやみに眠たい人に使います。

根気よく体質改善をはかる

だるさをおぼえやすい人、疲れやすい人は、日ごろからバランスのとれた食生活を心がけなければなりません。偏食が疲労感を生み、過食がそれを倍加するからです。胃弱体質の人に虚労が多いのも、食生活がアンバランスになるからです。少しずつ時間をかけてでも、体質改善をはかる必要があるでしょう。

民間療法

こんな方法もあります。ハチミツ(蜂蜜)一合、おろし金でおろしたニンニク一株、よく炒ってからすり鉢ですりつぶした黒ゴマ一合の三つをよくねりあわせ、広口びんに入れ、冷暗所に一か月ほど寝かせます。これを大豆くらいの大きさを一回分とし、茶わんに入れて、湯をさして飲用します。一日二回に限ります。

煮干し一五匹ぐらいを出しにしたみそ汁に、ニラとワカメを同量入れ、毎日食べるとよいと述べておられます。出汁の煮干しも全部食べてしまうほうが効果的という人もいます。

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