つわりに小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)

漢方事典

「小半夏加茯苓湯はつわりによく使われます」

処方のポイント

消化器周辺に停滞している水分を解消する半夏・茯苓、消化器を温める生姜で構成されます。食欲不振や嘔吐等の症状に適用します。また、水分代謝の異常が原因の動悸、めまいのほか、つわり等にも応用されます。甘辛味です。

小半夏加茯苓湯が適応となる病名・病態

保険適応病名・病態

効能または効果

体力中等度の次の諸症:妊娠嘔吐(つわり)、そのほかの諸病の嘔吐(急性胃腸炎、湿性胸膜炎、水腫性脚気、蓄膿症)。

漢方的適応病態

痰飲による胃気上、すなわち悪心、嘔吐、吃逆、口渇がない或はやや口渇して飲むとすぐ吐くなどの症候で、上腹部のつかえ、めまい、動悸を伴うことがあります。咳嗽、喀痰に用いてもよいです。

小半夏加茯苓湯の組成や効能について

組成

半夏6生姜3茯苓3

効能

和胃降逆、止嘔行水

主治

胃気上逆、痰水嘔吐

◇和胃降逆・止嘔行水:上逆した胃気と水を下行させ、嘔吐を止める治法です。

解説

小半夏加茯苓湯は和胃止痛の作用があります。「小半夏湯」に、茯苓を加えた処方で、痰水による嘔吐を治療します。

適応症状

◇嘔吐

痰水が胃気とともに上逆することによって生じる症状です。嘔吐は特に水気が胃に停滞しているときに発症しやすいです。

◇心下痞

心下(胃)部位の膨満感、不快感を指します。胃に停滞する水飲が流通を塞ぎ、気滞することによっておこります。

◇眩暈

水気が上昇し、清陽(脳)を覆うことによっておこる症状です。

◇心悸

動悸のことです。「水気凌心」(水気が心を犯す)の症状です。

◇舌苔白厚

痰飲が多いことを示す舌象です。

◇脈滑

栽湿内停を示す脈象です。

半夏と生姜は「小半夏湯」の組成で、化痰止嘔の作用があります。特に半夏は止嘔作用が強く、痰飲および寒性の嘔吐に必ず配合される生薬です。さらに、燥湿化痰の作用によって胃部のつかえを治療する、除痞の要薬です。生姜は温性によって胃に停滞している寒飲を除去し、半夏の化痰止嘔作用を強めます。茯苓は利水滲湿作用によって、上逆する水気を下へひきおろします。さらに、脾胃を補益して運化機能を増強し、痰湿の生成を防ぎます。一は心にも帰経し、水気が心を犯しておこる動悸も治療できます。

臨床応用

◇嘔吐

痰飲が多く停滞した病証(胃脘痞悶、痰が多い、苔が白滑あるいは白膩など)、胃腸炎、つわりなどの吐き気、嘔吐に用いられます。抗癌剤使用など、薬の副作用によっておこる悪心、嘔吐、食欲不振などにも用いることが考えられます。

半夏と生姜は、化痰止嘔の作用がある特に半夏は止嘔作用が強く、痰飲および寒性の嘔吐に必ず配合される生薬です。さらに、燥湿化痰の作用によって胃部のつかえを治療する、除痞の要薬です。生姜は温性によって胃に停滞している寒飲を除去し、半夏の化痰止嘔作用を強めます。茯苓は利水滲湿作用によって、上逆する水気を下へひきおろします。さらに、脾胃を補益して運化機能を増強し、痰湿の生成を防ぎます。一は心にも帰経し、水気が心を犯しておこる動悸も治療できます。

臨床応用

嘔吐

痰飲が多く停滞した病証(胃脘痞悶、痰が多い、苔が白滑あるいは白膩など)、胃腸炎、つわりなどの吐き気、嘔吐に用いられます。抗癌剤使用など、薬の副作用によっておこる悪心嘔吐食欲不振などにも用いることが考えられます。

◇胃虚をともなうとき+「六君子湯」(健脾化痰)

◇痰熱に変わったとき+「竹茹温胆湯」(淸熱化痰)

◇咳嗽、痰をともなうとき+「二陳湯(燥湿化痰)

◇または+「清肺湯」(清肺、止咳化痰)

眩暈

痰飲が上昇して生じる眩暈に用いることができます。特に悪心、嘔吐などの胃気上逆症状をともなうときに使用します。例えばメニエール症候群の補助的な治療にもなります。

注意事項

小半夏加茯苓湯はとても穏やかな処方であるが、化痰利水の作用が主であるため、長期に服用すると水湿が過剰に除去され口渇,舌乾など燥の症状がおこることがあります。痰湿の症状がない場合は用いてはなりません。

 

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