大豆を食べて得られる効果、効能について

タ行の食材

▼滋養、利尿、解熱

わたしたちの祖先は「マメに暮らす」ことを喜びとし、「魔滅」という当字を残しています。節分に鬼は外と豆を投げつけるのも、魔を滅する願いがこめられているのでしょう。「節分や流転重ねし豆の数」の句は、一五年璇争を生きた人の感慨です。大豆はそれ自身の栄養効果もすばらしいですが、その加工食品はさらに付加価値を備えたものが多いです。

大豆とは

大豆はマメ科の一年草です。中国の原産で、わが国には遠く縄文時代に渡来したらしいです。一般には草丈が60センチぐらいで、茎葉に短毛を密生しています。蝶形の花は白、ときに紅紫色。早生種は新盆ごろ、晩生種は晩秋に収穫します。熟した莢には1~4個の種子が入っており、それが大豆です。

大豆の栄養価。効果効能

「大豆は畑の肉、されど肉の害なし」とは近代中国の父・孫文の言葉と伝えられますが、たしかに良質な蛋白質に恵まれています。事実、牛肉と同じような必須アミノ酸が含まれているし、脂質中コレステロールを低下させるリノール酸やオレイン酸が多く、ビタミンB群、E、Kやカルシウム、食物繊維の含量も豊富です。また肝機能を高め、利尿を促し、高脂血症を防ぐサポニン、脳の働きをよくするレシチンなども目立ちます。

漢方では俗に黒豆と呼ぶクロ大豆を用います。煮てから発酵させて乾かした状態、つまり乾燥納豆の形にするわけで、これを「香鼓」といい、補腎や利尿の目的に使ってきました。『本草綱目』では大豆の気味を「甘温無毒」とし、「胃腸をくつろがせて気を下げ、大腸の働きをよくして浮腫をとる」と効能を述べています。

民間療法

大豆の民間療法も幅広いです。コレステロールや血圧が気になる人は、黒大豆を炒って醸造酢に漬けた酢大豆を食べていると老化防止にも役立ちます。筋肉痛や腰痛には黒大豆300グラムを炒って半分ほど焦がし、酒500㏄に1時間浸した豆淋酒を飲む――などは古くから知られたことです。

また、疲れやすくて寝汗をかく人は黒大豆の皮9グラムと小麦のふすま9グラムを200㏄の水で煎じて飲みます。月経不順には炒って粉末にした黒大豆5~10グラムを、同量のシソの葉を煎じた液で飲むと効きます。吐き気には黒大豆の煮汁を飲ませるとよい――なども伝承されています。ただし大豆は卵、牛乳と並ぶ三大アレルゲンだから、アトピーや喘息の人は要注意。アレルギーのある人は、あらかじめ医師に確かめる必要があるでしょう。

大豆は加熱がたりないと消化が悪く、青臭さも残ります。調理には一晩水に漬けて吸水させ、火を通して柔らかくするよう心がけたいです。とくに老人や胃腸の弱い人はすりつぶしたり、加工品を利用するのもよいでしょう。豆腐、厚揚げ、納豆、湯葉、豆乳などは、いずれも栄養に富んでいるし、大豆は味噌、醤油の原料であることも忘れてはなりません。

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