膀胱炎を自力で治すことはできる? 効果的なケア方法とオススメ漢方

お悩み

膀胱炎は膀胱内に大腸菌などの細菌が侵入し、増殖することで発症します。
排尿痛や残尿感、時には血尿などの症状を伴うことがあるため、症状の程度によっては日常生活に支障をきたすこともあります。

ここでは膀胱炎が原因で起こる症状を取り上げ、症状別の原因と効果的なケア方法、オススメの漢方薬について解説していきます。

膀胱炎になりかけたときのケア方法と効果的な漢方

月経前後や、疲労やストレスが溜まっているときは身体の抵抗力が弱まるため、菌が繁殖しやすく膀胱炎にかかりやすいといわれます。

東洋医学では、膀胱炎を「白濁(はくだく)」といい、体内の水分停滞と余分な熱の発生によって「湿熱」の「邪」が入り、膀胱に炎症を起こすと考えられています。
排尿時に違和感や痛みを感じたときなどは膀胱炎になりかけているサイン。すぐに対策を始めましょう。

尿を膀胱内に長時間溜めてしまうと、膀胱の働きの低下を招いて細菌が侵入しやすくなります。膀胱炎を防ぐため、排尿は我慢しないようにしましょう。

膀胱炎の兆候がみられたときは、普段以上に水分をたくさん摂るように心がけ、 尿と一緒に細菌を体外に排出しましょう。

疲労の蓄積やストレス、冷えなどは免疫力を低下させる原因となります。
免疫力の低下は細菌の侵入を招きやすくするので、日頃の生活習慣を見直して冷えなどを改善し、免疫力アップに努めましょう。

根本的な症状の改善には漢方薬もオススメです。
尿の出を良くして細菌の排出を助け、膀胱の粘膜を保護する作用のある「猪苓湯(チョレイトウ)」や、炎症を抑えて排尿を促す作用のある「竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)」も効果的です。

ストレスによる膀胱炎のケア方法と効果的な漢方

ストレスが溜まると、免疫力や抵抗力が低下して大腸菌などの菌に感染し、膀胱炎になりやすくなります。
ストレスそのものも膀胱粘膜の機能障害を引き起こし、頻尿・膀胱痛などの膀胱炎症状を引き起こす原因となります。

ストレスを抱え夜型生活になりがちな方は、心身を健康に保つ脳内物質「セロトニン」の分泌を増やすためにも太陽の光を浴びるよう心がけてください。

膀胱炎対策のケアをしても症状がなかなか改善しないときには、ツボ押しがオススメです。
特に「関元(かんげん)」という、ヘソから指3本分ほど下にある腹部のツボは、泌尿器系や婦人科系のトラブルに効果的です。膀胱炎の症状が辛いときや、お腹の冷えを感じるときは「関元」を温めてみましょう。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的です。
ストレスが原因で頻尿気味の方の、体内の余分な「熱」を発散して「気」を巡らせる効果のある「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」や、炎症を抑えて排尿を促す効果のある「竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)」などがオススメです。

膀胱炎による残尿感のケア方法と効果的な漢方

残尿感は、排尿後も尿が出しきれず膀胱に残っていると感じてしまう症状です。
大腸菌などの細菌が膀胱に侵入して起こる「細菌性膀胱炎」では、実際には尿が残っていなくても膀胱や尿道が知覚過敏の状態になって、残尿感を感じることがあります。

疲労やストレス、冷えなどで免疫力が低下することでも残尿感を感じることがあります。
症状を改善するために免疫力を高めることが大切です。
生活の中に足湯や半身浴を取り入れるなど、下半身を中心に身体を温めることで免疫力アップにつなげましょう。

水分を普段以上に摂るよう心がけ、膀胱の中の細菌を尿とともに洗い流しましょう。
初期段階であれば、これだけで症状が改善する場合もあります。

根本的な体質改善には漢方薬が効果的です。
身体を温め、泌尿器系の働きを司る「腎」の機能を高める「八味地黄丸(ハチミジオウガン)」や、排尿を促し、菌の排出を促して粘膜を保護する効果のある「猪苓湯(チョレイトウ)」などがオススメです。

膀胱炎による血尿のケア方法と効果的な漢方

血尿を伴う膀胱炎は、膀胱の粘膜に炎症が生じ、その炎症が刺激となって粘膜全体から出血することで起こります。東洋医学では、身体の老廃物である「湿熱(しつねつ)」が、膀胱に停滞して炎症を起こすことで血尿を伴う膀胱炎や尿の濁りなどを生じると考えます。

膀胱炎による血尿を防ぐために疲労やストレスによる免疫力低下を避けましょう。
日頃から生活リズムを整えて、自分なりのストレス解消法を見つけることが大切です。
もし膀胱炎のような症状が現れた場合は、水分を多めに摂取して尿量を増やし、尿をこまめに出すよう心がけてくださいね。

しかし場合によって血尿は、薬剤の副作用や腫瘍性病変として現れることもあります。
もし血尿がみられたときは泌尿器科で診断を受けましょう。

漢方薬による根本的な症状の改善もオススメです。
膀胱粘膜の炎症を修復して症状を改善する効果のある「猪苓湯(チョレイトウ)」や、血尿がある場合は「血(血液)」を補い「気(生命エネルギー)」を巡らせる効果のある「帰脾湯(キヒトウ)」も効果的です。

膀胱炎による排尿痛のケア方法と効果的な漢方

膀胱炎による痛みは、炎症を起こした膀胱が排尿により急激に収縮して刺激されるために起こります。
ほとんどの場合、大腸菌などの細菌による「細菌性膀胱炎」によるものといわれます。
細菌感染を防ぐためには、排便後は「前から後ろ」に向かって拭くことを習慣づけましょう。

抗生剤を飲んでも症状が改善しない場合は、膀胱や尿道に関わる神経が過活動を起こす「間質性膀胱炎」、糖尿病や尿路結石など、何らかの基礎疾患が原因となる「複雑性膀胱炎」が原因の場合もあります。

東洋医学では、身体の老廃物でもある「湿熱」が膀胱に停滞して炎症を起こしたり、ストレスによって生殖器や生命力を司る「腎気」が衰え、免疫力が低下して排尿時の痛みや腰痛を生じると考えます。

根本的な体質改善には漢方薬も効果があります。
尿の濁りやオリモノの症状がある方の余分な「熱」をとり、「気」の巡りを良くして症状を和らげる「竜胆瀉肝湯(リュウタンシャカントウ)」や、体内の水分代謝を調節して尿量を増やし、菌を排出させる効果のある「五淋散(ゴリンサン)」もオススメです。

慢性膀胱炎のケア方法と効果的な漢方

細菌感染による急性膀胱炎が完治し切らず再発したり、一旦完治しても再発を繰り返す状態を慢性膀胱炎といいます。
慢性膀胱炎の場合、生活習慣に膀胱炎になりやすい原因があると考えられます。
生活習慣を見直し、体力をつけることで予防や対策につなげましょう。

東洋医学では、体内の水分代謝を調整する役割をもつ「腎」と「膀胱」が弱ることで免疫力が低下し、尿トラブルが慢性化しやすくなると考えます。

泌尿器科で膀胱炎と診断されると、膀胱に侵入した細菌を殺すために抗生物質が処方されます。
用法・用量を守って抗生物質を服用することで症状は改善していきますが、勝手に抗生物質の服用をやめてしまうのは禁物です。

慢性的に何度も膀胱炎を繰り返す場合、日頃の生活習慣が深く関わっていると考えられています。
トイレを我慢しない、水分を多めに摂取して尿量を増やすなどの習慣を日常生活の中で常に心がけましょう。

漢方薬による根本的な体質改善もオススメです。
排尿を促して炎症を抑える作用のある「猪苓湯(チョレイトウ)」や、身体を温め「血」の巡りを良くする作用のある「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)」などが効果的です。

まとめ

膀胱炎は痛みや残尿感などさまざまな辛い症状を引き起こします。
膀胱炎が原因のさまざまな症状にお悩みの方は、この記事で紹介したセルフケアを参考にしてみてください。

膀胱炎の改善に漢方薬が効果を示した例も報告されています。
セルフケアを試してもなかなか症状が改善しない場合は、お近くの漢方医や漢方薬局に相談してみてくださいね。

関連記事

おすすめ記事