更年期を軽くする方法…ホットフラッシュ、冷え、動悸などの症状対策

お悩み

プレ更年期(30代〜40代)や更年期(40代〜50代)と呼ばれる年齢の女性は、ホルモンバランスの乱れから様々な不調が起こりやすくなる時期。
この記事では、更年期によく見られる不調をいくつか挙げ、その原因とセルフケアについて紹介していきます。

更年期の「ホットフラッシュ」を軽くする方法

更年期に入ったあたりから急に汗が噴き出したり、のぼせたように頭がぼーっとする症状に悩まされている女性も多いのではないでしょうか?
これらの症状は、更年期に起こりがちな「ホットフラッシュ」の症状かもしれません。

ホットフラッシュの原因は、「気・血(生命エネルギー・血液)」の乱れ。
月経で血を消耗し続けたことによる血の不足で、気の量や巡りのバランスが乱れ、身体に余分な熱を生んで、ほてりやのぼせ、急な発汗を引き起こします。

更年期のホットフラッシュ改善のポイントは、下半身をよく温めることです。
ウォーキングやヨガなどの運動やお風呂で身体を温めましょう。
下半身を温めることは、のぼせやホットフラッシュの予防につながります。

もし急なホットフラッシュに襲われた時は、腹式呼吸による深い呼吸で身体をリラックスさせましょう。
ゆっくり息を吸ってお腹を膨らませ、口からゆっくりと息を吐きます。
可能であれば濡れたタオルで首筋を冷やすのも効果的です。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
のぼせや多汗、それによって起こるイライラなどの精神症状にも効果的な「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」や、上記の症状に加えて便秘がひどい方には「桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)」も効果的です。

更年期の「冷え」を軽くする方法

手足が芯から冷え切って凍えるような症状は更年期の女性によくみられる症状です。
冬の寒さに冷えまで加わると、歩くことさえままならないことも。

冷えの原因は、痩せ気味で月経量が多く貧血気味、低血圧など元々の体質もありますが、女性ホルモンの減少とも関連が深いと言われています。
ホルモンバランスの乱れによって自律神経が影響を受けて血流が悪くなり、体温調節がうまくいかなくなることが主な原因です。

更年期の冷えを軽くするためには、日頃から冷えない体づくりを意識することが重要です。
朝食を抜かない、良質なタンパク質や発酵食品を食事に取り入れる、冷たい飲み物は控えて身体を温める肉類やスパイスなどを積極的に摂取する、といった工夫をしましょう。

根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。
血を補い、身体を温め熱を作るのを助ける作用があり、冷えが原因の肩こりや頭痛、腰痛を改善する効果のある「当帰四逆加呉茱萸生姜湯(トウキシギャクカゴシュユショウキョウトウ)」や、冷えに加えて貧血やむくみがある方は「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)」などがオススメです。

更年期の「動悸」を軽くする方法

更年期に入ってから、運動中だけでなく安静中にも動悸がして眠れず、不眠がちになったなどの症状でお悩みの女性も多いのではないでしょうか?

東洋医学では、動悸を「心悸(しんき)」といい、五臓のうち血液循環や精神活動を司る「心」の働きが乱れた時に生じると考えます。
心気、心血の不足や「気・血・水(水分)」の乱れは「心」の働きに影響を及ぼして動悸を引き起こします。

動悸の改善には「心」の巡りが重要です。普段から良質な睡眠を心がけ、自律神経を安定させましょう。
就寝前には不安な気持ちに囚われず、リラックスして深い呼吸を意識してください。
加えてストレスを溜め込まないことも重要です。運動や入浴、散歩など、自分にあったストレス解消法を見つけましょう。

根本的な体質改善には漢方薬も良いでしょう。
気血の巡りを改善し、精神症状にも効果的な「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」や、水の巡りをよくしてめまいなどにも効果的な「苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)」などが効果的です。

更年期の「肩こり」を軽くする方法

更年期を迎えると女性ホルモンが減少し、ホルモンバランスの乱れから自律神経が不安定になることで血流が悪化して肩こりが起こります。
さらに加齢による肩周りの筋力の低下、目の疲れや老眼により症状が悪化する場合が多く、それに加えてのぼせやほてりなども同時に起こることもあります。

東洋医学では、肩こりを血流の低下により「気・血」がうまく全身に供給できない状態と考えます。
肩こりの改善には血流アップが重要。肩周りの筋肉を蒸しタオルや入浴で温めてマッサージしましょう。
じんわりと温めることで筋肉の緊張を和らげて血行が良くなり、張っている筋肉がほぐれます。

長時間同じ姿勢でいることも肩周り、腰の周辺の血行悪化に繋がります。デスクワークの方は1時間に1回は立ち上がるなど、意識して身体を動かすことが重要です。

根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。
気血の巡りを改善、イライラなどの精神症状にも効果的な「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」や、肩こりに加えてめまいや動悸の症状のある方には「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」もオススメです。

更年期の「だるい」症状を軽くする方法 

女性ホルモンが急激に減少する更年期に身体のだるさや重さを感じる女性も多いはず。
東洋医学では、「気・血」の不足をだるさの原因と考えます。
「腎」で蓄えている「精(気を作り出す生命の基本物質)」が不足して「腎虚(じんきょ)」と呼ばれる状態になるとだるさや疲れにつながると言われています。

だるさや疲れを和らげるために、ビタミンB1、C、Eが多く含まれた食べ物を意識的に取り入れましょう。
豚肉や玄米などに多く含まれるビタミンB1は、糖質の分解を助けて新陳代謝をアップ、血流を改善します。
また、キウイ、レモンなどに多く含まれるビタミンCは、抗酸化作用や抗ストレス作用があります。
アボカド、カボチャなどに多く含まれるビタミンEは、ホルモンバランスを整えて血行を促進する効果があります。

根本的な体質改善には漢方薬がオススメです。
血や気の巡りを改善する「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」や胃腸の働きを整えて気を補う効果のある「補中益気湯(ホチュウエッキトウ)」などが効果的です。

更年期の「吐き気」を軽くする方法 

吐き気は、頭痛やめまいに伴って起こることの多い症状で、症状が重い場合は日常生活に支障をきたすこともあります。

東洋医学では、更年期の吐き気を「気・水」の異常と考えます。
「気」の巡りの乱れは胸のつかえやゲップを「水」の巡りの乱れは体内の水分代謝の異常を引き起こし、胃に余計な水分がたまることで胃もたれや吐き気に繋がります。

更年期の吐き気を改善するには、自律神経の働きを安定させることが重要です。
良質な睡眠をとり、心身ともにリラックスすることで睡眠の質が向上し、吐き気の予防に繋がります。

また、「気」の巡りを改善するために、香りの力を借りるのも効果的です。
アロマセラピーで使われる精油の香りは、脳の視床下部に働いてホルモンバランスや自律神経の乱れを整えます。
リラックス効果のあるラベンダーやクラリセージ、エストロゲンに似た作用を保つゼラニウムなどがオススメです。

根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。
「気」を補い胃を温め、吐き気に効果的な「呉茱萸湯(ゴシュユトウ)」や、喉のつかえやイライラが強い方は「半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)」がオススメです。

更年期の「耳鳴り」を軽くする方法 

更年期に起こる耳鳴りは、女性ホルモン(エストロゲン)の低下による自律神経の失調が大きな原因です。

東洋医学では、更年期の耳鳴りは体内の「水」の乱れが大きな原因と考えます。
「水」の巡りが悪化することで、余分な水分や老廃物が三半規管や内耳にたまることが耳鳴りが生じます。
さらにストレスによる「気」の滞りで頭部への「血」の巡りが悪化することも耳鳴りの原因の一つと言われています。

耳鳴り改善には、生活習慣を整えてストレスを溜めないことが重要です。
音響療法なども取り入れてみましょう。
音響療法とは、耳鳴りよりも小さな音を継続して聴き続ける治療法です。
耳鳴りが際立つ静かな環境を作らないことで、なるべく耳鳴りが気にならないようにしていきます。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
「気」の巡りを改善して身体にこもった熱を解消する「柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)」や「血」を補い「水」の巡りを改善する「当帰芍薬散(トウキシャクヤクサン)」などが効果的です。

更年期の「しびれ」を軽くする方法

更年期には女性ホルモン(エストロゲン)が減少して自律神経が乱れ、血行が悪くなったり筋肉が緊張したりすることで手足に痺れが起こることがあります。
足の痺れはお尻の筋肉が緊張することから、手の痺れは鎖骨や肩甲骨周りの筋肉の緊張から起こりやすくなると考えられています。
また、エストロゲンの減少で皮膚が薄くなり、手足の皮膚が乾燥して敏感になって痺れを感じる場合もあります。

東洋医学では、自律神経が乱れ「気」が滞ることで、「血」の巡りが悪化して手足に痺れの症状が出ると考えます。
なんとなく痺れを感じる程度の初期症状には、エクオールの摂取が効果的です。
エクオールは女性ホルモン(エストロゲン)に似た作用を持ち、大豆や豆乳などに含まれています。

根本的な体質改善には漢方薬も良いでしょう。
冷え、痺れ、むくみなどの症状がある方の筋肉や骨に栄養を与え、水分代謝を改善する効果のある「牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)」や、冷えを改善して余分な水分を排泄し「気・血」の巡りを改善する「疎経活血湯(ソケイカッケツトウ)」がオススメです。

まとめ

更年期にはホルモンバランスの乱れから様々な不調が起こりやすく、自分ではどうしようもない辛い不調が出ることがあります。

ここで紹介したセルフケアを、辛い不調改善の参考にしてみてくださいね。
更年期症状の改善には漢方薬が役立ちます。気になる症状に合わせて適切に選ぶようにしましょう。

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