更年期で体中が痛いときの対処法…セルフケアと効果的な漢方

お悩み

プレ更年期(30〜40代)や更年期(40〜50代)と呼ばれる時期に差し掛かると、今までには感じたことのない身体の不調があらわれるます。

更年期にあらわれるるさまざまな症状は、自分ではどうにもならずとても辛いものです。
ここでは、更年期にあらわれるる身体の「痛み」に焦点をあて、症状別の原因と改善のためのセルフケアを紹介していきます。

更年期の関節痛の原因とセルフケア

少し歩いただけで疲れを感じたり、関節に激痛が走るなどの症状。
もしかするとそれは更年期にあらわれるる関節痛の症状かもしれません。

ここでは更年期にあらわれるる関節痛の原因とそのセルフケアについて解説していきます。

関節痛の原因

更年期に入り女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少すると、関節の表面を覆う、軟骨を構成するタンパク質のコラーゲンの生成が減少します。
そのために軟骨がすり減ることで痛みを生じます。

さらに加齢によっても軟骨や筋肉は衰えて関節の水分量も減少し、痛みが起きやすくなります。

東洋医学では「血(血液)」や「水(水分)」の流れの滞りが関節痛につながると考えます。

関節痛を改善するセルフケアと漢方 

更年期による関節痛を改善するには、まず適度な運動動を取り入れましょう。
運動によって関節を柔軟にして周辺の筋肉を強化すれば膝や肩の痛みの改善につながります。

食生活の見直しも重要です。更年期による関節痛はエストロゲンの減少が原因の一つです。
豆腐や大豆製品に含まれるイソフラボンは体内でエストロゲンに似た働きをするため、関節痛の改善に有効とされています。積極的に食事に取り入れましょう。

体重オーバーの方は、余分な糖質を控えて体重をコントロールすることで膝への負担を減らして痛みを軽減することができます。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
水分代謝を良くしながら炎症を抑え、熱や腫れ、痛みを改善する作用のある「越脾加朮湯(エッピカジュツトウ)」や、水太り気味の方の水分代謝を改善し、余計な水分を排出する働きのある「防已黄耆湯(ボウイオウギトウ)」が効果的です。

更年期の頭痛の原因とセルフケア

ひどい頭痛に襲われたり、天気が悪い日に特に頭が痛くなるなどの症状は、もしかすると更年期によるホルモンバランスが関係しているかもしれません。

ここでは更年期にあらわれるる痛の原因とそのセルフケアについて解説していきます。

頭痛の原因 

更年期に入ると血管拡張作用のあるエストロゲンが減少することで、血流が悪くなるため、頭痛が起きると考えられます。

東洋医学では、「気・血・水(生命エネルギー・血液・水分)」の滞りにより頭痛が起こると考えられています。

更年期の女性は月経の影響で「血」が不足しがちです。
「血」が不足することで、「血」から栄養を与えられる「気」の量やエネルギーも低下、さらに「気・血」の巡りの悪さから「水」も滞ります。
これらが重なり合うことで頭痛が起きると考えます。

頭痛を改善するセルフケアと漢方

ズキズキ痛む偏頭痛の場合は、痛む部分を保冷剤で冷やしましょう。

緊張型頭痛の場合は、温めて血流を改善すると治まることも多いので、頭痛の種類に合わせた対策をとることが大切です。

更年期の頭痛は、女性ホルモンの減少による卵巣機能の低下から起こることが多いと考えられています。
卵巣機能を高める「次髎(じりょう)」という骨盤の仙骨部、上から2番目に触れるくぼみ部分にあるツボを刺激すると、骨盤の血流が改善し、血管の拡張によって頭痛改善効果が期待できます。

根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。
冷えが強い方で、繰り返し起こる偏頭痛や吐き気のある方の身体を温めて頭痛を改善する「呉茱萸湯(ゴシュユトウ)」や、頭痛に加えてのぼせやめまいのある方は「加味逍遙散(カミショウヨウサン)」などがオススメです。

更年期の腰痛の原因とセルフケア

立ち上がるのが辛い、少しでも重いものを持つと腰に鈍い痛身が走るなどの症状は、更年期にあらわれる腰痛の症状かもしれません。

ここでは更年期にあらわれる腰痛の原因とそのセルフケアについて解説していきます。

腰痛の原因 

更年期の腰痛は、エストロゲンの急激な減少で自律神経のバランスが乱れて血行が悪くなることや、腰周りの筋肉が加齢によって衰えることが原因と考えられます。

東洋医学では、更年期の腰痛は「血瘀(けつお)」が原因と考えます。女性は月経で「血」を消耗するため、更年期には「血」が不足しています。
「血」が不足すると「血」から栄養を与えられる「気」の量や巡りが悪くなります。
「血」や「気」の流れが滞り「血瘀」の状態になると背中や腰、足にまで痛みが広がることもあります。

腰痛を改善するセルフケアと漢方 

更年期の腰痛改善は「血」の巡りを良くするための、こまめなストレッチが効果的です。
ゆっくりと腰や背中、腕を伸ばすなど無理のない範囲で身体をほぐし、ずっと同じ姿勢を取らないよう意識することが大切です。

肥満はそれだけで腰に負担を与えます。
太り気味の方は適切な運動と食事制限で適正体重をキープできるよう、生活習慣の改善を心がけましょう。

漢方薬による根本的な体質改善もオススメです。
身体を温めて「血瘀」を改善することで、腰痛やのぼせ、冷えを改善する「桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)」や、慢性的な腰痛で痺れ症状を伴う腰痛には「牛車腎気丸(ゴシャジンキガン)」が良いでしょう。

更年期の胃痛の原因とセルフケア

若い時には何ともなかった食事量でも、すぐに胃がもたれてしまうと感じるという方は、もしかすると更年期にあらわれる胃の不調かもしれません。

ここでは更年期にあらわれる胃痛、胃もたれの原因とそのセルフケアについて解説していきます。

胃痛の原因 

更年期になると女性ホルモン(エストロゲン)の急激な減少で、自律神経が乱れがちになります。
自律神経が乱れることで消化力が低下し、胃弱の状態になる方も。
さらに精神的なストレスでも胃の機能が低下、胃もたれに繋がることがあります。

東洋医学において「胃もたれ」とは「気」が不足している「気虚」の状態、または「水」のバランスが乱れている「水毒」の状態と考えられています。

胃痛を改善するセルフケアと漢方 

更年期はストレスに弱くなる傾向があり、ちょっとしたことで胃の調子が崩れがち。
できるだけストレスを溜め込まず、自分なりのストレス発散方法を見つけることが大切です。

食事の後で急に胃が痛くなってしまった時、即効性のあるツボを知っておくと便利です。
みぞおちとおへその中間あたりにある「中脘(ちゅうかん)」というツボは、胃を丈夫にして内臓機能全般を整えてくれます。

おへそから指3本分外にある「天枢(てんすう)」というツボは、胃もたれや内臓の冷え、下痢や便秘などの消化器系全般の不調改善に効果的です。
それぞれ深呼吸しながら、指の腹で3秒ずつ刺激してみましょう。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。
「気」の不足を補う「四君子湯」に半夏と陳皮を加えた「六君子湯(リックンシトウ)」は内臓を温めて働きを活発にし、身体の力をつけながら「気」と「水」の巡りを改善します。
また胸焼けやゲップ、神経性胃炎には「安中散(アンチュウサン)」も効果的です。

更年期の手指の痛みの原因とセルフケア

手指のこわばりや痛みで手に力が入らない、ペットボトルの蓋が開けられないなどの異変を感じている方。もしかするとそれは更年期によるものかもしれません。

ここでは更年期にあらわれる手指の痛みとそのセルフケアについて解説していきます。

手指の痛みの原因 

更年期に入ると、女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少します。
エストロゲンは免疫系に作用して炎症を鎮めたり、抑えたりする効果があり、そのためエストロゲン分泌が減ることで関節に炎症が起きやすくなるのです。

東洋医学では、自律神経が乱れて「気」が滞ることで「血」の巡りが悪化して「血瘀」になり、手指のこわばりや痛みが生じると考えます。

手指の痛みを改善するセルフケアと漢方

手指の痛みがある時は安静にしましょう。
安静にするのが難しい時はテーピングでの固定をオススメします。

薬局などで購入できる市販のテープを使い、痛む箇所をしっかり固定するように巻くことで、関節の支えとなります。
テーピングで多少の痛みは軽減しますが、無理して手指を酷使することは避けましょう。

手指のこわばりや痛みが強い時は、冷えが強く血流が悪化しているケースが多く見受けられます。
体は末端までしっかり温めましょう。温めることに加えて、血流アップのためのエクササイズを取り入れるとよいでしょう。

血流アップは「水」や「気」の巡り改善にも効果的です。
ウォーキングなどの有酸素運動、ヨガなどを趣味として始めてみるのもよいかもしれません。

根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。
「血」の巡りを改善し、発汗により余分な「水」を排出させて手指の関節の痛みを軽減する「麻杏薏甘湯(マキョウヨクカントウ)」や、身体を温めて痛みを発散させてくれる「桂芍知母湯(ケイシャクチモトウ)」などがオススメです。

まとめ

更年期は今まで感じたことのない不調があらわれ始めることが多い時期です。
全身のさまざまな箇所の痛みでお悩みの方は、この記事で紹介した原因別のセルフケアを実践し、不調の改善に役立ててくださいね。

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