更年期のイライラ、不安定、うつ症状を改善するセルフケアと漢方

お悩み

更年期に差し掛かり、イライラや精神的な不安定、うつ症状や意欲の低下などさまざまな不調に悩まされる女性も少なくありません。

この記事では、更年期特有の精神的な症状の原因を、簡単に実践できるセルフケアとともに解説していきます。

更年期特有のイライラの原因とセルフケア

プレ更年期(30代〜40代)や更年期(40代〜50代)に差しかかった頃から感情のコントロールが難しい、と感じることが多くなった女性も多いのではないでしょうか?
もしかするとその症状は、更年期によるイライラが原因かもしれません。

ここではこの更年期特有のイライラの原因や、そのセルフケアについて解説していきます。

イライラの原因

更年期は卵巣の機能が低下して、女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少します。
急激なホルモン分泌の減少は脳視床下部にも影響を与え、ストレスや自律神経の乱れにつながり、イライラを引き起こすと言われています。

東洋医学では更年期に差し掛かると、泌尿器や生殖機能を司る「腎」で蓄えている精が不足して「腎虚(じんきょ)」の状態になると考えます。
「腎虚」は気の滞っている状態の「気滞(きたい)」を引き起こしますが、この「気(生命エネルギー)」の巡りの悪さがまさにイライラの原因と考えられています。

イライラを改善するセルフケアと漢方 

更年期特有のイライラ改善には「気」の滞りを解消することが大切です。

まず、イライラを解消するには、ストレスを溜めないこと。
良質な睡眠で身体の疲れをとり、自分なりのストレス解消法を見つけましょう。

アロマやハーブを取り入れて、香りの力を借りてみるのもオススメです。
更年期症状に対する効果を期待できるエッセンシャルオイル(クラリセージ、サイプレス、ゼラニウムなど)を、マッサージや入浴時のオイルとして使用すると良いでしょう。

ミントティーにも気の巡りを改善する効果があります。更年期のイライラ対策として取り入れてみてはいかがでしょう?

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。

滞った「血(血液)」の巡りを改善し、身体にこもった熱をさます効果のある桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)や、「気・血」の巡りを改善する加味逍遙散(カミショウヨウサン)などが効果的です。

更年期の精神的な不安定の原因とセルフケア

プレ更年期(30代〜40代)や更年期(40代〜50代)に差しかかった頃から、心配事が頭から離れなくなって何も手につかない、など精神的に不安定な状態が続くようになった女性も多いのではないでしょうか?
こうした症状は更年期からくる精神不安定かもしれません。

ここでは更年期特有の精神的不安定の原因とそのセルフケアについて解説していきます。

 精神的な不安定の原因

更年期に差し掛かると、卵巣機能の低下によって女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少し、自律神経が乱れがちに。

さらにこの時期は、子供の自立や両親の介護などの人生の大きなライフイベントを経験する時期でもあります。
これらの出来事に直面した時に、大きな不安から心身のバランスを崩してしまうことがあります。

東洋医学では「気・血」の巡りの改善が、精神を安定させるポイントと考えます。
「気・血」を補い、巡りを良くする漢方薬がオススメです。

精神的な不安定を改善するセルフケアと漢方

不安な気持ちを安定させるためには、まず生活習慣を見直しましょう。
適度な運動や良質な睡眠はもちろん、食事内容を見直すことも重要です。

気持ちが塞ぐと食への関心が薄れます。
必要な栄養素が取れていないと、余計に症状を悪化させる場合があります。
大豆に多く含まれるイソフラボンは体内でエストロゲンと似た働きをして、気持ちの不安定さを解消できる効果が期待できます。

また、気力回復のツボである「湧泉(ゆうせん)」は、情緒不安定や憂鬱な気分の解消に効果を発揮します。
湧泉の場所は土踏まずのやや上、足裏の真ん中あたりに「人」の字状の筋の交点内側にできるくぼみの所。ここを指の腹でゆっくりと刺激してみましょう。

根本的な体質改善には漢方薬も効果があります。

「気」を巡らせて「血」を補う働きがあり、不安や神経症状のある方に使われる加味逍遙散(カミショウヨウサン)や、滞った「血」の巡りを改善して便通も良くする作用のある桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)がオススメです。

更年期のうつ症状の原因とセルフケア 

プレ更年期(30代〜40代)や更年期(40代〜50代)に差しかかった頃から気持ちの落ち込みが続くようになった女性も多いのではないでしょうか?
こうした症状は更年期からくるうつ症状の一種かもしれません。

ここでは更年期特有のうつ症状の原因とそのセルフケアについて解説していきます。

うつ症状の原因 

更年期に差し掛かると、卵巣機能の低下によって女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少し、自律神経の乱れにつながります。

東洋医学では、うつは「気(生命エネルギー)」の不足や滞りが原因と考えます。
女性は月経の度に「血」を消耗して、更年期に差し掛かる頃には「血虚」の状態になりがち。
「血」の不足は「気」を不足させ、「気」が不足することで巡りが悪くなり、停滞することでうつうつとした気持ちや不安が続くと考えられています。

うつ症状を改善するセルフケアと漢方

リラックス、安心感、幸福感などををもたらす「セロトニン」。
セロトニンは必須アミノ酸であるトリプトファンからつくられます。
トリプトファンを含むバナナ、納豆、アーモンド、そばを食事の中に多く取り入れてみましょう。

また、セロトニンからトリプトファンをつくるにはビタミンB6が必要です。
ビタミンB6を多く含むマグロ、さんま、鮭、バナナなども取り入れるとより良いでしょう。

気の巡りを改善するには、自分なりのリラックス方法を見つけることが大切です。
趣味に没頭する時間を作ったり、生活の中に適度な運動を取り入れるのはもちろん、アロマやハーブの自然の力が巡りを助けるのに役立ちます。

ゼラニウムなどのアロマオイルを使ったアロマテラピーもリラックス効果があります。
ハーブティーには気分を安定させてくれるカモミールやレモンバーム、セントジョーンズワートがオススメ。

根本的な体質改善には漢方薬もオススメです。

乱れた気のバランスや血の巡りを良くして気うつを改善する加味逍遙散(カミショウヨウサン)や、塞がった気分を開く作用のある半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)も効果的です。

更年期に起きやすい意欲の低下の原因とセルフケア

更年期(40代〜50代)に差しかかった頃から、気持ちが滅入って意欲がなくなってしまった女性も多いのではないでしょうか?
こうした症状は更年期からくる意欲の低下かもしれません。

ここでは更年期特有の意欲低下の原因とセルフケアについて解説していきます。

意欲の低下の原因

更年期に差し掛かる時期は、女性の生涯の中でも心理的、社会的ストレスを受けやすい時期と言われています。
この不安定な時期にエイジングに対する不安や心身の疲れを感じることで自己評価が下がりやすくなり、さらに気力を落ち込ませる原因となります。

東洋医学では、「気虚」や「気滞」など「気」の不足や滞りによって気分が落ち込んだり意欲が低下すると考えます。

意欲の低下を改善するセルフケアと漢方

好きなこと、楽しめることに没頭して、意欲の低下やうつ症状が改善したケースも少なくありません。
お菓子作りやメイクなど興味をもてることに没頭できる時間を生活の中に取り入れてみましょう。

食材選びをひと工夫してみるのも効果的です。
エストロゲンに似た作用をもつイソフラボンは、女性の健康づくりに有効な成分として知られています。
大豆や豆腐、納豆、豆乳などのイソフラボン豊富な食材を食事に取り入れてみましょう。

また、セロトニンの原料となるアミノ酸やビタミンB6を含むバナナや納豆、アーモンド、マグロ、さんまなどを積極的に取り入れるのも効果的です。

気分の落ち込みを改善する「百会(ひゃくえ)」「神門(しんもん)」のツボを刺激するのも、隙間時間にできる簡単セルフケアの一つ。

「百会」は頭頂にあるツボで、左右の耳の結ぶ線の真ん中にあり、押すとへこむ場所にあります。
「神門」は手首の横じわの小指よりの窪み部分。ここを温めるのも効果的です。

根本的な体質改善には漢方薬も効果的です。

「気」を整え、鎮静してくれる効果のある柴胡加竜骨牡蠣湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
貧血気味で顔色が悪く、胃腸の弱い、不眠の症状がある方の意欲低下には加味帰脾湯(カミキヒトウ)がオススメです。

まとめ

更年期を迎え、イライラや不安定、うつ症状にお悩みの女性も多くいらっしゃるでしょう。
この記事ではこうした症状の原因とセルフケアを紹介してきました。

更年期の辛い症状を、少しでも改善するためにお役立ていただければと幸いです。

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