「眠い」「だるい」…これって更年期? 漢方的に考える原因とケア方法

お悩み

女性が閉経を迎える、40代~50代の約10年間を更年期と呼びます。
更年期症状は女性ホルモン分泌の急激な減少と、それによって引き起こされる自律神経の乱れによって生じると考えられています。

一方で、漢方的な考え方では更年期症状について西洋医学とは異なる原因を想定して、漢方薬による改善を目指します。
気・血・水(生命エネルギー・血液・水分)の状態を確認しながら診察するのが特徴です。

ここでは、「眠い」「だるい」といった更年期によくある症状を取り上げ、漢方的にみた原因とケア方法について紹介します。

漢方的に考える更年期症状の原因

私たちの身体は「気・血・水」が全身をバランスよく巡ることで、生理機能を営んでいます。

「気」は目に見えない生命エネルギーで自律神経を司り、血を循環させます。
「血」は血液や栄養分のことで、体内循環を司ります。気は血から栄養分を与えられることで、その力を発揮します。
「水」はリンパ液や尿、分泌液などの体内にある血液以外の液体を指し、身体を潤す働きがあります。水には自ら動く力はなく、気によって動かされると考えます。

これらのいずれかが不足する、過剰になる、滞ることで様々な不調が現れます。

漢方の考え方では、更年期症状の違いは各々の体質の差であると考えます。
更年期においては、自律神経を司る「気」と、体内循環を司る「血」に異常を認めることが多いですが、一つの異常によって全身のバランスが崩れ、「気・血・水」の流れ全てに影響する可能性もあります。
体質は、身体の構成要素であるこれら「気・血・水」の滞りや不足によって分類されます。
漢方治療では「気・血・水」の巡りや量を正常に戻し、バランスを整えることで不調を改善します。

 更年期によくある睡眠トラブルの種類

更年期においては、女性の約半数が不眠になると言われています。

元々加齢により睡眠は浅く、短くなりますが、のぼせや発汗、動機などの更年期症状がきっかけとなり、深く眠れないことも多いようです。
布団に入っても眠れない、眠りが浅くてちょっとしたことで目覚めてしまう…など睡眠に関する悩みにはいくつかの種類があります。

ここでは更年期によく見られる睡眠トラブルのうち、代表的な「入眠障害」「中途覚醒」「早朝覚醒」の3つについて詳しく解説していきます。

入眠障害とは

眠ろうとしても、布団に入ると色々考え事をしてしまう。そうこうしている内に頭が冴えてしまって余計に寝付けない…。
こんな症状が見られる方は、入眠障害かもしれません。

東洋医学的には、自律神経を司る「気」や、体内循環を司る「血」が不足したり、巡りが悪くなることで、眠りが妨げられて不眠を引き起こすと考えます。
「血」が不足すると寝付きが悪くなり、また「気」の熱を冷ませず眠りが浅くなります。
さらに「血」の不足が続くと五臓六腑のうちの「心」に熱がこもりがちになります。
熱の影響を受けると精神的に興奮した状態になり、寝付きが悪くなることもあります。

中途覚醒とは

毎日、眠りについてから2〜3時間で目が覚めてしまう。夜中のちょっとした物音で目が覚め、それ以降眠れず疲れが取れない…。
このような症状は中途覚醒タイプの睡眠障害と言えるでしょう。

このタイプの不眠には、「気血水」のうち「気」が最も密接に関係しています。
不眠の要因となる疲労やストレスは、「気」の巡りを悪くして滞らせます。

早朝覚醒とは

明け方のまだ暗いうちに目が覚めてしまい、それ以降眠れない。
頭もすっきりせず、日中もボーッとしてしまう。
このような早朝覚醒の症状も、更年期の女性に起きやすい睡眠トラブルの一つです。

女性ホルモンの減少で自律神経のバランスが乱れて、体内時計のリズムが前へずれやすくなることで早朝に目覚めてしまうのです。

東洋医学では、このタイプの不眠にも「気」が大きく関係していると考えます。
更年期症状ののぼせや発汗、動機などがストレスを引き起こし、焦りや不安から不眠を起こすケースも少なくないようです。

 漢方的に考える「眠気」の原因と有効な漢方薬

たくさん寝たはずなのに、朝起きると何故か疲れていてスッキリしない、眠りが浅いような気がしてぐっすり眠った気がしない。

日中もボーッとしてしまう…。このような症状が更年期ではよく見られます。

東洋医学では、決断力を意味する「肝」が冷えて弱ることで、精神不安の状況に陥り、眠りが浅く熟眠できないといった症状が起こると考えます。

おすすめのケア方法

眠気は夜に良質な睡眠を取れていないことが大きな原因です。

夜の睡眠の質を上げるための快眠ケアとして

  • 夕方以降のカフェインや喫煙を避ける
  • 寝る前にパソコンやスマホを触らない

などが挙げられます。

カフェインやタバコに含まれるニコチンには覚醒作用があり、過剰に摂取することで寝付きが悪くなったり、睡眠の質を低下させる原因になることがあります。

パソコンやテレビから出るブルーライトも、脳の覚醒度をあげるといわれています。

睡眠の質を高めるには就寝前にパソコンやスマホの画面を見ることは避けましょう。

有効な漢方薬

このような症状が見られる方におすすめの漢方薬は加味逍遙散(カミショウヨウサン)です。

のぼせや肩こり、ストレスによる心身症や神経の高ぶり、抑うつなどの症状にも効果的です。

不眠に対する不安が強い場合は半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)香蘇散(コウソサン)を用いる場合もあります。

漢方的に考える「だるさ」の原因と有効な漢方薬

更年期における自律神経の乱れは、「疲れ」や「身体のだるさ、重さ」を感じやすくします。

東洋医学ではこのような症状を「気」や「血」の不足によるものと考えます。

毎月の生理、妊娠、出産、授乳など女性は一生を通じて「血」と密接に関わります。

毎日の生理だけで考えても積算すれば一生でかなりの血を消耗しています。更年期になるとさらに血が不足するため、血から栄養を与えられる「気」の量や巡りが悪くなります。

気血の不足は、精神面にも大きく影響します。

また腎で蓄えている精(気をつくり出す生命活動の基本物資)が不足し 「腎虚」と呼ばれる状態になり、「気」が不足してパワーが出なくなってしまいます。

これらのさまざまな原因から、だるさや疲れを感じやすくなってしまうのです。

おすすめのケア方法

不規則な生活は、自律神経やホルモンバランスの乱れに繋がります。

身体のだるさや疲れを改善するためには、食生活や適度な運動はもちろん、良質な睡眠をとれる環境づくりも重要です。

  • 就寝の3時間前までには食事を済ませる
  • 就寝の2時間前までに40℃前後のぬるま湯に入浴して身体を温める
  • 寝る前にパソコンやスマホを触らない

これらを意識することで、睡眠の質は大きく変わります。どれも日常生活の中で簡単に実践できることが多いので意識的に実践してみましょう。

有効な漢方薬

「気」のうっ滞や不足からくる疲れには加味逍遙散(カミショウヨウサン)、「気」と「血」が不足している状態で、さらに倦怠感が強く意欲がない場合には、補中益気湯(ホチュウエッキトウ)の服用もおすすめです。

効かない? 副作用も? 漢方選びの注意点

漢方薬は個々の体質や症状など様々な情報を加味して、その人個人に最適な処方を決定します。

これを「証」といい、病人が示す様々な特徴のことをいいます。漢方では処方を選択する際の重要な目標となりますが、この「証」は複雑に絡み合っていることが多く、漢方薬も組み合わせて服用する必要がある場合がほとんどです。
症状だけを見て漢方薬を選んでも、「証」に合わないと十分に効果を発揮してくれません。

そして服用期間も様々です。風邪などの急性期症状の場合など、服用後数十分で効果を発揮するものもあれば、慢性疾患の場合、徐々に効果を発揮するもので、約1ヶ月程度服用を続けることを前提とした処方もあります。
すぐに劇的な効果がでないからと言って、その漢方薬が合っていないと判断するのは早いケースもあります。

また、漢方薬にも副作用は存在します。
むくみや胃もたれ、軽い発疹などの副作用がほとんどですが、中には西洋薬との飲み合わせにおいて重篤な副作用が報告されている場合もあります。
西洋薬との飲み合わせや、漢方薬同士を組み合わせることでの成分重複など、天然由来成分の漢方薬でも必ずしも安全とは限りません。

漢方薬は専門家と相談しながら正しく安全に服用していくことが重要です。

あなたに合った漢方をリーズナブルにお届け

漢方薬はその人個人の「証」に合ったものを選ぶことが大切であるとお伝えしました。

さらに正しく安全に服用ができなかった場合、思わぬ副作用が起こることもあります。
とはいえ、自分に合う漢方薬を選ぶのはなかなか難しそう…。

身近に気軽に相談できる環境のないときは、「あんしん漢方」のサービスが良い選択肢になるでしょう。AIを利用した「オンラインAI漢方」と医療チームの連携で、あなたに最適な漢方薬を提案してくれます。

「あんしん漢方」は、体質判定から最適な漢方薬のご提案までの全行程をオンラインで完結することが可能なサービスで、時間と場所を選ばずにご相談いただけます。

さらに服用時の不安や悩みは、メールや相談フォームでいつでも漢方医療チームに相談することが可能です。

ご要望に応じて、提携医院の医師の診察までスマホで受けることも可能です。

このようにあなたに合う最適な漢方薬を、リーズナブルな価格でお届けできる「あんしん漢方」などのサービスをうまく利用して、効果と安全性が認められている漢方薬を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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